パソコンがなかった時代のデザインは当たり前だけど、すべて手作業で行われてて、街の看板や雑誌のタイトル、パッケージの商品名の文字など、あらゆる文字が「レタリング」という技法によって一文字一文字デザインされていた。
デザインの現場にパソコンが登場して以来、レタリングのようなアナログ技法の出番はぐんぐん減っていき、デザインは職人の仕事ではなくなり、それこそPC一台あれば趣味として誰でも楽しめるようになった。
ここ数年、SNSで「エモみ」という言葉をよく目にするようになってから手書きの文字に注目が集まっている。
パソコンの機械的なフォントでは出せないアジを「良き」と感じるひとたちが増えてきたのだ。
「作字百景 ニュー日本もじデザイン」はそんな現代の職人たちの作品に触れられる一冊。
アナログやデジタル、さまざまなスタイルの手書き文字を40組、掲載点数約800点の作例で紹介している。
見ているだけで楽しくなる一冊。
自分でもつい書いてみたくなる。
デザイナーのみならず手にとってみてほしい。
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